このページでは、当館に設置した「ポエムポスト」に投函された詩・短歌・俳句を掲載しています。

ご来館の際には、ぜひ皆様ご投稿ください。

ポエムポスト

2026年07月08日
一途星
2026年07月07日
蛍|白鷺麗子
2026年06月03日
沈黙の上市|白鷺麗子
2026年05月29日
悟|白鷺麗子
» 続きを読む

投稿作品

一途星

一等星 目立つでしょうね

僕は好きとはいえない

瞬きを逃しそう

そんな星が好き

 

花火と穿つ者のこと

想い出は仕舞い込もう

 

最後は飛沫で

二つ抱いている

2026年07月08日ポエムポスト:ポエムポスト

蛍|白鷺麗子

あれは、七年前の梅雨の頃
 
今夜も 蛍のステージが始まる
八時 九時 十時 十一時 
そして十二時真夜中。。

ただただ 切ないほどに、、
無性に 蛍のを見たくてたまらない
なんども、なんども
まいかい、まいかい
まるで、魂の帰巣のように。。。

陰鬱な 水辺には蛍達が
右往左往
気の赴くまんまに
踊り狂う。。

一度 家に帰り また
アクセルを踏む足
魂の帰巣のもとへ。。

なんで?何度も蛍ばかり観に行くの?
夫は尋ねた。

魂の主が ぽろりと代弁する。

だって、来年は観れないから今年なんどもなんども観たいねん。。
その言葉って!
誰?、、、わたしそんなこと?なぜ?、、

こくびをかしげる夫。。

翌年
夫は 天に舞った。。
蛍の舞う頃。
命日 六月十四日。。。

2026年07月07日ポエムポスト:ポエムポスト

沈黙の上市|白鷺麗子

楽しかった
いちにち

そらは
まっ青
雲☁️は
ウロコがヨコに
ずーと ずーと ずーと
続いていた。。

街は静か過ぎる 
モノオトひとつしない

古びていて
とても
可愛い。。

古びた出窓
ここは、何屋さんだったのか、、
中を覗いてみたいけど
びしっと閉まった
扉は閉ざされている

もう何年も
こうして
貝のように
閉じている。。



2026年06月03日ポエムポスト:ポエムポスト

悟|白鷺麗子

そこに在る。

心静か。

ただ 黙って

佇んでいたいだけ。

2026年05月29日ポエムポスト:ポエムポスト

夢の残価|山本茂伸

落とした照明は高級感を演出し
革のイスはイタリア製だという

コルビュジエですか?

オリジナルです

シルクのブラウスを着た女性に
自分の人生の理想を語った

一人で佇むことのできる小さな別荘
往復に使うSUVの四駆

4LDKのマンションと家族

快く迎えてくれる妻の実家

話の途中で、女性は目を伏せ
静かにパソコンを閉じた

申し訳ございません、
人生に残価設定型クレジットはありません

2026年05月21日ポエムポスト:ポエムポスト

欲望|梅田なみ

あこがれは限りなく
欲望は底知れず

身体の奥から突き上げてくるものに
身を委ね
走る はしる はしる
自分の欲にどこまで誠実になれるのか

落ち込む暇なぞない
時間がもうない

2026年05月07日ポエムポスト:ポエムポスト

湧いてくる|大向典子

湧いてくる
湧いてくる
湧いてくるんです
やるっきゃない!
やるっきゃない
やらなくてもいいけど
やってしまう
これの連続で
少しは力が付いてくる
やってしまう人間‼️

2026年04月20日ポエムポスト:ポエムポスト

パワフル|大向典子

パワフルの
裏側は死に損ない
白い壁の中で
死ぬ事しか考えてなかった
お箸を洗うのもしんどかった
白い壁の中で3年
死ぬ方法が見つからなかった

2026年04月20日ポエムポスト:ポエムポスト

ミツバツツジの咲く頃に | 山本茂伸

継ぎ足しの工事で出来たツートンカラーのアスファルトの道
枯れた蔦の生える2階建てのビル
土手の黄色い花の名を尋ねることなく
家と家と畑と山が繰り返す

ミツバツツジの咲く頃、私は蒸発を希求した
コップのふちから溢れ出て
フワッと空気に溶けたい

三つの川といくつかの谷を超えて
浜辺の集落にたどり着き
私の知らないものになりたい

光はどこまでも透明で斜めで
波音は小さく海も浅い
私は貝ほどの大きさになり
砂に潜って水を吐く

2026年04月14日ポエムポスト:ポエムポスト

身をひそめろ、春が来る|山本茂伸

両手をぶらぶらさせながら、公園の階段を下りていく
上着がなくて体が軽い
黄砂と花粉に濁った空で、公園を取り巻く桜はピンク色に蕾を膨らませていた
桜の梢でパーンといのちが漲っている

春はある日を境に一斉に押しかける
無限の命を引き連れて、ザワザワとやってきては
古い命を引きずり連れ去っていく

「しっ、静かに、身をひそめろ、春が来るぞ」と
ひとりごちて、腰を屈めて木陰に逃げ込んでも
数秒後には蕾を見ている私がいる

春は生死の境が近づいてくる
このタイミングを逃すものかと
達磨さんが転んだのように
私が目を瞑っている時にそっと忍びよる

季節を数えるごとに、近づくのが上手くなり
音も立てず、気配を隠して確かに近づく

帰りの階段で後ろをサッと振り返った
花は明日の雨を待って咲く準備をしている
ヒヨドリは無言で枝に止まっていた

2026年03月19日ポエムポスト:ポエムポスト

春うらら|梅田なみ

春は怖い
伸びるぜんまい
土の中からふきのとう
同じくぞろぞろと虫 虫 虫

わらわらわら
わらわらわら
上へ上へ もっと高く

自然が騒ぎだすと
人もまた騒ぎだす
キャッキャと騒ぐ受験生
異動になった会社員
ざわざわざわ
ざわざわざわ
電車の中も落ち着かない

春の力はいつも上へと向かう
天まで突き上げ
頭打ちになった強烈なリピドーは
姿を変え禍々しくうねっていく


ひばり舞う突き抜けた空
見上げると
黒紫の渦が墨を垂らすように広がる
頬を撫でるぬるんだ風に
肌の奥がざわつく

やめて
やめて
連れてかないで

おいで
おいで
こっちはいいよ

咲狂うピンクの枝が震えるたび
風のざわめきが言葉に変わる

しにたい
たすけて
あははは
うふふふ



怖い怖い

春はずぶずぶと
土の下に沈んでいたい

2026年03月18日ポエムポスト:ポエムポスト
» 続きを読む