蛍|白鷺麗子
あれは、七年前の梅雨の頃
今夜も 蛍のステージが始まる
八時 九時 十時 十一時
そして十二時真夜中。。
ただただ 切ないほどに、、
無性に 蛍のを見たくてたまらない
なんども、なんども
まいかい、まいかい
まるで、魂の帰巣のように。。。
陰鬱な 水辺には蛍達が
右往左往
気の赴くまんまに
踊り狂う。。
一度 家に帰り また
アクセルを踏む足
魂の帰巣のもとへ。。
なんで?何度も蛍ばかり観に行くの?
夫は尋ねた。
魂の主が ぽろりと代弁する。
だって、来年は観れないから今年なんどもなんども観たいねん。。
その言葉って!
誰?、、、わたしそんなこと?なぜ?、、
こくびをかしげる夫。。
翌年
夫は 天に舞った。。
蛍の舞う頃。
命日 六月十四日。。。




